対人関係療法から学ぶ「役割期待」という考え方
人は無意識のうちに自分や相手に対して
ある役割を押し付けて相手と自分との関係を維持しようとしています。
例えば
「店員は接客態度がいいもの」
「自分は口下手だから喋るのが苦手な人間」
などなど
こうした自分の経験や知識、偏見などで「この役割はこれ」のように勝手に役割を決めつけてしまう習性があります。
そして時には自分が決めた役割通りにいかなければイライラしたり、不快な思いになったことがある人が多いのも、この役割期待から生じるズレのせいだと言えるでしょう。
今日はそんな役割期待を少しでも理解して、自分や相手の本当の役割や捉え方を改めるだけでも、あなたの世界の新しい気づきとなることでしょう。
他者に対する役割期待という考え方
対人関係療法では、あらゆる対人ストレスを役割期待のズレとして考えます。
私たちはあらゆる人に対して何らかの役割を期待しており、その期待が満たされない時にストレスを感じてしまいます。
例えば、飲食店のスタッフは客に対して愛想良く振る舞うことを心のどこかで期待しています。
ですからスタッフが無愛想な対応をすると、イライラしたり不愉快に思いますし、
スタッフみんなが愛想良く振る舞ってくれれば、僕たちの心に波風は立ちませんよね?
私たちが人に対してストレスを感じる時は、大きく分けて以下の2つがあります。
・やって欲しいことをやってくれない
・やって欲しくないことをやられてしまう
これらは、役割期待のズレから生じる原点になるものだと言えるでしょう。
自分に対する役割期待という考え方
全項目でお話しした「自分が他者に役割期待する」ということもあれば、逆に「他人が自分への役割を期待する」というケースもあります。
相手が自分に期待することが、自分もやりたいこと、またはやれることであればストレスは感じませんよね。
でも相手が自分に期待することが、
自分はやりたくないことであったり自分にはできないこと
であったりすると、どうしてもストレスにつながります。
例えば、「自分は口下手だから話すのが苦手」という役割を自分で勝手に作っていたとします。
他者があなたに対して
「この人は口下手だからこっちから話してあげよう」
と気遣ってくれるなら、あなたはきっとその人のことを心から信頼したくなるかもしれません。
一方で
「こいつは全然話さないからおもんない奴」
と思われて距離を置かれれば、あなたは自分への自信を無くすと同時に、その相手とは2度と口を聞きたくないとさえ思うでしょう。
これらも全て、役割期待のズレから生じる対人ストレスです。
役割期待のズレを無くすために
結論から言うと、コミュニケーションを少しでもとって、相手と自分との距離感を縮めることです。
これまでの流れを見てみると
あらゆる対人ストレスは、自分が作り出した役割期待のズレから生じていると言えることがわかります。
役割期待がズレる時には、期待している役割そのものが相手に合っているかということも重要ですが、同時にそれがちゃんと伝わっているのかというコミニケーションも重要になってきます。
どれほど適切な期待をしていても、それが伝わっていなければ、相手は自分の期待通りにやってくれないかもしれません。
あるいは、自分が相手から期待されていると思い込んでいる役割が、実は違っているかもしれませんよね。
それから、コミニケーションには他にも大きな役割があります。
それは、ズレを修正すると言う役割です。
現在の役割期待が相手にとっても自分にとっても難しい内容なのであれば、
どういう認識に変えていけば、お互いのズレが無くなるのかという話し合いをしていくのもコミニケーションの重要性だと言えます。
役割期待のズレを考えていく上で、コミニケーションが大きな役割を果たすことは間違いありません。
まとめ
いかがでしたか?
ちょっと専門的すぎて難しいと思われた方もいるかもしれませんね。
大事なところだけを以下にまとめますので、ざっくりでいいので頭の隅に置いて頂き、タイミングがきたらふと思い返して頂ければ幸いです。
⭐️
・人は自分や相手に役割期待をしている
→やって欲しいことをやってくれない
→やって欲しくないことをやられてしまう
・役割期待のズレからストレスを感じてしまう
・役割期待のズレを修正するには、コミュニケーションが一番
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
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